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(ブログ)メタバースをとりまく時代背景、3つのポイント

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(アルゴバースのメタバース上本社)
 
メタバースという言葉は、「メタ (meta) 」と「ユニバース (universe)」を組み合わせたものです。初めてこの言葉を使ったのは、1992年に発行された『Snow Crash』という小説といわれています。
 
メタバースはさまざまな新しい技術を使って日々発展しているため、現状、明確な定義付けはまだされていないといえます。メタバースに関連してブロックチェーン、NFT、WEB3.0といった言葉が日々ニュースをにぎわせています。NFT長者といわれる人が発生するなどの投機的なイメージもあり、メタバースとは何かをどうもつかめないとお感じの方も多いのではないかと思います。これらのことについて、このコラムでは実ビジネスをしている立場から徐々に紐解いていきたいと思います。
 
今回は、メタバースが注目され始めた時代背景についてみていきます。メタバースの名前が一気にひろまったのは、2021年10月28日にアメリカのフェイスブック社がメタ・プラットフォームズ(通称 メタ社)に社名を変更したことが大きいでしょう。メタ社はメタバース分野へ1兆円規模の投資を行うと発表しました。メタ社の発表以降、グーグルやマイクロソフトなどがこぞってメタバースへの投資を開始し、メタバースが熱を帯びてきました。
 
この背景には、WEB1.0,2.0の限界やブロックチェーン技術、通信技術などのテクノロジー面などいろいろな側面があるのですが、ここでは私たちのビジネス面からのメタバースをめぐる時代の変化について以下の3つをあげてみます。
 

コミュニケーションの非対面化

新型コロナウイルスは、直接面談のコミュニケーションからオンラインミーティングなどのデジタルコミュニケーションを加速化させました。もともとスカイプやWEB EXなどの仕組みはありましたが、新型コロナウイルスが私たちのビジネスの中心にデジタルコミュニケーションを据えさせたのです。さらに、ビジネスの点からいえば、講演会や展示会なおどのイベントもすべてWeb化せざるを得ませんでした。
 

遠隔ビジネス

新型コロナウイルスによって外出が規制されたので、ECやUber Eatsなどのビジネスが飛躍的にのびました。私たちのビジネスにおいても、出張ができなくなり最初はビジネスがストップしましたが、その後はなんとか遠隔地であってもデジタルツールをつかってコミュニケーションをする努力が行われました。最近では、XRグラスを使って現場の様子を本社で見ながら指示、管理するなどのシステムやアプリなどが次々と開発され、B to Bの世界でも遠隔ビジネスが加速しています。
 

生産現場改革

工場にも出社ができなくなり、一時的に生産がストップしました。先が見えない新型コロナウイルス対策として、人が介在しないシステムの開発が急ピッチで行われています。従来からロボットは注目されていますが、単にロボットを稼働させるだけではなく全体を最適化、効率化していくDXの普及が急速に行われています。DXをささえるAI、IoT、VR、ARといったことも、より現実的なレベルで実用化されています。
 
前述のようにメタバースという概念はだいぶ前からあったのですが、このような時代背景により今までとは違ったメタバースとして発展すると思われます。そういう意味で、メタバースは今ちょうど出発点にたったところといえます。したがってメタバースがこれからどうなるのか、本当のところはだれにもわかりません。大切なことは、情報過多の時代において私たちに必要な正しい情報を正確につかむことです。エンターテイメント、ゲーム、インダストリー、それぞれの分野で求められるものが違います。最適な情報をキャッチして、メタバースの将来性について考えていきましょう。

 

※この内容は、B to B企業のためのビジネスサイト「イノベーションズアイ」にて『B to B企業のメタバース、インダストリアル・メタバース基礎講座』第1回コラムとして2022年10月28日に公開したものをもとに一部文字修正をしています。誰もが持つ素朴な疑問について、実体験をもとにご紹介しています。

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