B to B の営業は、亀型営業がベストだと考える。
亀型営業とは当社営業研修のメイン講師である北龍先生の作られた言葉である。以前にある大企業の国内営業部門のトップセールスアワードに立ち会ったことがある。トップセールスアワードというと、B to Cの世界では華やかに行われるケースが多く、たとえばトップセールスに選ばれた人はハワイ旅行に行けるなどというものである。B to Bの世界はそれに比べると非常に地味である。ハワイ旅行も高価な賞品もない。社長から「よくやった」と言われるだけである。
さて、そのときトップセールス賞、すなわちこの一年で一番売った人に輝いたのは、私もよく知っている中堅の営業担当者であった。この人はとてもおとなしい人で、物静かに話す人である。見た目はやせ型で、スマートな感じはするけどまったくギラギラしてない。いわゆる「凄腕営業マン」のイメージとはだいぶ違う。でもだからといって、経理屋さんとかエンジニアとはやはり違う。温和でどことなく人好きのする感じではある。この人が、並み居る年配のいかにも「凄腕営業マン」をおさえて全国一番の売り上げをあげた人になった。その理由は押しの強さでも、流ちょうな営業トークでもない。最大の理由はお客様に好かれているからに他ならない。お客様に好かれるとは、つまりお客様の問題解決をすることなのだ。
B to Bの場合、購入動機はとてもロジカルである。イケメンだとか、話がうまいということよりも、どれだけ問題解決してくれるかということが大事。それは価格であり、納期であり、そして今一番求めるものを紹介して、持ってきてくれることなのだ。そのためには顧客の内情に通じていなければならない。それには、本当の意味で顧客が心を開いて情報をくれなければならない。応酬話法で聞き出した情報にはどこかオブラートがある。このオブラートがないものを手に入れたからこそ、本当の問題解決ができた。それを実現するためには、飛び道具はない。
愚直なまでに顧客のためにアクションすること、これしかなく、これを行うのが亀型営業なのである。
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