ブログ

アメリカでの営業は日本以上に人脈営業かも。

folder_openブログ

今、アメリカのサンタクララという都市にいます。

サンフランシスコ空港から車で1時間弱のいわゆるシリコンバレーと言われているところです。今はお昼時で、よく行くカフェにいます。もちろんアメリカ人がほとんどですが、隣の席とちょっと離れたところでは中国語で話しています。最近はこれがそんなに違和感なくなってきたかな。

思えばここに通い始めて、もう15年以上たちます。

最初はおっかなびっくりでした。アメリカには若い時に滞在した経験もあるし慣れてはいたつもりだったものの、シリコンバレーでしかも営業の仕事をするとなるとまったくの別世界です。

だからまずは、アメリカで仕事をしている人(正確にはシリコンバレーではなくて別の地域で仕事している人ですが)にいろいろ教わりました。その人が最初にこんなことを言ったのです。

「アメリカは自由と平等の国。だからどんなに上の人でもいきなりメール送って強烈にアピールすれば、返事がもらえるチャンスがある。階層社会の日本とは大違い。アメリカでの営業はとにかく当たって砕けろだ!」と。

しかし。自分が実際に営業を始めてわかったことは、いろいろな産業、いろいろな仕事があるから一概には言えないものの、先端材料や先端技術を扱うB2B営業では、これは通じないということです。実はアメリカは日本以上に人脈社会かもしれません。

ただし、やり方が日本と全く違うことも事実です。

たとえば、こんな感じ。

  • ターゲットにしている人に出会いたかったら、パーティに足しげく顔をだして接触できるチャンスをうかがう。
  • 売り文句は15秒以内で説明しないと、チャンスは消え失せる。
  • アポはいきなりむこうからやってくる。だからいかにむこうから連絡(私の経験では電話)をもらうようにするかということと、連絡がきたら則対応できるようにしておかなければならない。チャンスはワンチャンスである。
  • 会社概要、歴史など不要。まずは顧客ベネフィット。
  • ご挨拶まわりは不要。具体的内容がないのであれば、時間を割くことは絶対にしてくれない。

日本には本当に優れた技術や材料がたくさんあります。それは他の国では生まれ得ないもの。アメリカでは求められているにもかかわらず、そのやり方や言葉や文化(態度!?)の壁で尻込みしている日本の会社のなんと多いことか。

私はこれを本当にもったいないと思います。単に営業の手足になるのではなく、どうやったら日本の素晴らしい技術や製品をここシリコンバレーで通じるようにアピールをできるのか、まだ日本の中だけでビジネスしているものをいかに知らせるのか、それを一緒に考え、一緒にビジネスを大きくしていきたいと考えています。

(ご質問・お問合せは argo@argo-ms.comまたはコンタクトフォームで承ります)

メニュー